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東日本大震災視察研修(福島ツアー)に参加してきました!



大阪府生活協同組合連合会が生協職員を対象に企画した「東日本大震災視察研修(福島ツアー)」に参加してきました。
7月12日~13日の2日間弾丸ツアーでした。
東日本大震災から8年が経過しています。
被害の実相や復興の状況、今後の課題や現地の生協の取り組みを学ぶことで、次代に継承していくことが目的です。

遠く離れた大阪では感じることでのできない「何か」をつかみにいきました。

3.11原発事故はまだまだ終わっていない、そんな現状を実感する視察でした。

主な行程と内容

〈1日目〉
(1)JA福島未来 モニタリングルーム
JAの廃店を使用し、3.11原発事故後、福島の農産物の放射能検査を行っています。
事故後、さまざまな取り組みを行い、検出はほとんどないとのことです。

モニタリングとトレーサビリティによる管理を行い、福島の農産物の「安全」を確認しています。
放射能検査機器 この中に刻んだ野菜(500g以上必要)を入れて計測します。

(2)福島医療生協 放射能対策センター
「福島県子ども甲状腺がんをどうみるか」というテーマで話を聞きました。
「子どもの甲状腺がんが増えているのか」の検証と「過剰診断・過剰診療の可能性」の問題提起など、生活クラブの見解とは違った角度の話でした。(生活クラブの取り組みについてはこちらをご覧ください)

その成否は別にして、現場に向き合い、「子どもたちのために」という思いをうかがうことができました。
こうした認識・見解の「分断」が生じているのも、3.11原発事故があったためです。
この一点だけでも、あの事故の罪深さを実感できます。


ホールボディカウンター(人体放射能検出機器) 福島県民健康調査の対象であれば、無償で受診できます。

(3)福島県生協連
飯館村出身で、避難指示解除後に飯館村での営農再開に奮闘している方の話を聞きました。
福島大学で「食農学類(学部)」を立ち上げた方の話を聞きました。
どちらも震災のあった福島だからこそできることがあり、それを実践されているのが印象的でした。

〈2日目〉
(1)福島県生協連専務理事佐藤氏よる講義
「東日本大震災」というが、「東日本」という言葉の定義はあいまいで、福島が埋没してしまい、福島を語ることができません。
だから、「東日本・津波・原発事故大震災」という言葉を使っているそうです。

福島原発について、さまざまな報道がされているが、ばらばらに出てくるため、かえって全体が見えにくくなってしまっています。
そうした情報を整理し、まとめられたことの話をしていただきました。

被害者だからこそできる、しなければならないことがあり、語り、継承していく「被害者責任」という言葉が印象的でした。

(2)小名浜市場
福島の海産物のモニタリング検査の現場を見せてもらいました。
継続的な検査を行い、セシウム濃度は明確に低下していることを確認しています。
第一原発から
5㎞以上は原発事故前の水準になっています。

試験操業を積み重ね、福島の漁業復興を目指しています。
それでも、今なお「福島の魚」を避けられる傾向があります。

(関西では福島の魚を見かけることはほとんどありません)

帰宅困難地域へ

2日目の後半は今なお避難指示が出され、帰宅困難地域とされているエリアに入っていきました。
車での通過のみが許されている地域です。

そこで、廃炉資料館、中間貯蔵工事情報センターなどを見学しましたが、何より衝撃的だったのは、その地域の状況です。
事故後
8年以上、人が住んでいないため、荒れ果てています。
当然ながら、すべて空家・空き店で、地震後にものが散乱したままのところもありました。
雑草が生い茂ってるところを指して「ここはもともと水田でした」と言われた時には言葉を失いました。

荒れ果てた様子を見ながら、衝撃を受けるとともに、こうした事態を引き起こした元凶である原発に憤りを抱きました。


福島原発周辺地域の道路を走るトラック。除染土を中間貯蔵施設に運んでいる途中です。


帰宅困難地域に入る間際です。入れるのは車(全体を覆い、人体が外気に触れないもの)のみ。2輪車は人体が外気に触れるため、通行できません。


帰宅困難地域の店舗。震災直後のまま放置されているのがうかがえます。


帰宅困難地域内の様子。元は一面が水田でした。


ところどころにある放射線量の表示。なお、国が示す「追加ひばく年間線量」は1mSv(1000μSv)です。


除染土が入った袋の山。いたるところで見ることができました。


遠くに見えるのが福島第一原発です。延々と続く廃炉作業が行われています。

原発のない社会を目指して

現地に行くことで実感することは多くありました。
すべてに共通していたのが「原発事故があったから」ということでした。
あの事故があったために、価値の対立が生じ、今なお荒れ果てたままの地域があるのです。

(避難指示が解除された地域でも帰宅は進んでおらず、高齢化が深刻です)

地震・津波という天災以上に原発事故という人災による影響が大きいのだと感じました。
事故後8年が経過していますが、「原発は必要なのか」という話は前に進んでいないように思います。
福島の現状を生み出している、というこの一事だけでも答えは明らかではないでしょうか。


「原発のない社会を目指して」できることを考えてみませんか。
一つの答えが原発によらない、自然エネルギーを中心としたエネルギーを選ぶことです。

生活クラブには自然エネルギーを中心とした「でんき」があります。
「原発のない社会」を未来の子どもたちに残していくために、一歩行動してみませんか。

(自然エネルギー委員会担当事務局 吉田玲大)


生活クラブでんきについて、詳しくは以下をクリックして、ご覧ください。

・生活クラブ連合会エネルギー情報
 (取り組み・動向・記事・ニュースなど)


・生活クラブエナジー
 (電気契約手続き・電源・発電所等)





 

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