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玄海原発3・4号機を再稼働せずに廃炉にすることを求めます パブリックコメントを提出

生活クラブは、原発のない社会をめざしてさまざまな活動に取り組んでいます。

原子力規制委員会は11月10日、九州電力玄海原子力発電所3、4号機について、新基準に適合するという審査の結果をとりまとめ、パブリックコメントを募集しました。

福島第一原子力原発の事故による放射能の環境汚染や汚染水漏れと、被害者への支援は解決のめどが立っていません。それにもかかわらず、原発の再稼働が次々と認められようとしています。また、玄海原発から30キロ圏の人口の約1割が離島に住み、事故が起こったとしても船やヘリコプターを使っての避難は、困難が予想されます。

生活クラブ生協大阪は、玄海原子力発電所3、4号機は再稼働せずに、廃炉にすることを求めるパブリックコメントを提出しました。提出したコメントは以下のとおりです。

 

 

○意見提出箇所(全体)

福島第一原子力発電所の事故による放射能の環境汚染や汚染水漏れと被害者への支援は、事故後5年を経過したにも関わらず解決のめどが立っていません。

また、11月22日の福島県沖地震の際、福島第二原発では燃料プールの冷却が中断し、原発の地震に対する脆弱性が露見しました。

それにもかかわらず、原発の再稼働が次々と認められていることに対し、福島原発事故の教訓が生かされずに、再び原発依存の道へと逆戻りしてしまうのではと懸念します。

玄海原発では使用済み燃料プールの空きが少なく、3号機は3年ほど、4号機も7年ほどでプールが満杯になると見られています。このような状況のまま再稼働を認めるのは無責任です。

さらに、3号機は、MOX燃料を使用するプルサーマル方式です。プルサーマル特有の安全性審査が現在の基準では行なわれません。したがって適切な評価がなされていないと考えます。

現状の避難計画は、住民の被ばくを前提としており、熊本地震の経験に照らし合わせても実効性はなく、これでは命と暮らしを守ることができません。

特に玄海原発では30キロ圏の人口の約1割が離島に住み、事故が起こったとしても船やヘリコプターを使っての避難は、天候などによって困難が予想されます。30キロ圏内の住民のための避難計画も適合性審査における検証の対象とすべきであり、30キロメートル圏内自治体の同意を得るべきです。

 

○意見提出箇所(10~20ページ)

元原子力規制委員の島崎邦彦氏は、熊本地震を踏まえて「入倉・三宅式で地震動は過小評価」との警告を発し、原子力規制委員会・庁は7月13日に、大飯原発の地震動を武村式で再計算した結果を公表しました。その結果、武村式に置き換えて計算すれば、地震動は1.8倍になることが分かりました。玄海原発もやはり、基準地震動は入倉・三宅式で計算されています。武村式で計算すると約1800ガルとなり、安全限界を超えるとも言われています。政府の地震調査委員会も、入倉・三宅式では地震の規模や揺れを小さく見積もる恐れがあることを認めています。

熊本地震では、震度7の地震が2回も起こりました。このような複数の地震に対する安全性評価はされていません。比較的小さな揺れであっても、繰り返し力を受けることにより、配管の金属疲労などはその影響が蓄積し、ひび割れがすすみます。

以上のことから、地震による損傷の防止について、適切な評価がなされていないと考えます。

 

○意見提出箇所(64~72ページ)

熊本地震以降、火山活動が活発化しています。玄海原発の周辺には、阿蘇カルデラ、加久藤・小林カルデラ、姶良カルデラ、阿多カルデラ、鬼界カルデラなどがあり、火山の噴火の予知は専門家にも不可能と言われています。原発の立地としては不適とすべきです。

 

○まとめ

以上の事から、九州電力玄海原子力発電所3、4号機は、再稼働せずに廃炉にすることを求めます。

 

玄海原発3、4号機の再稼働に反対するパブリックコメント 20161216 生活クラブ大阪.pdf

 

 以上

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