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「ごはんっておいしいいよね!! ~米沢郷牧場の生産者のはなし~」№3

7月14日、米沢郷牧場の生産者3名による研修会を開催しました。
消費材委員と理事合わせて18名が参加しました。
例年、生産者から直接お話が聞ける場として学習交流会を開催し今年も計画していました。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大防止のためやむなく参加者数を制限して少人数での研修会としました。

研修会の様子を3回に分けて報告します。
今回、3回目です。

【青果物について】 
横山さんより話を聞きました。 
        
生活クラブ生協大阪に供給しているくだものは、「さくらんぼ」ぶどうの「デラウエア」洋ナシの「ラ・フランス」「干し柿」です。
野菜は「枝豆」「アスパラ」「おかわかめ」です。


・いい果物を作るため

品目によって部会・委員会を作り研究開発をしています。
いい果物を作るためには長年の研究開発の取り組みが必要となります。
1人では年1回しかできませんが10人で取り組めば一年に10回分の結果を得ることができるのです。
同じ栽培をしているメンバーと結果を共有することで、短い期間で栽培方法や課題の解決を進めることができます。
グループの生産者は置賜盆地の広範囲に広がっているので、圃場(畑)ごとの品質にばらつきがありましたが、地域の中で自然循環して作る肥料を使い、長年のデータから研究してくうちに、味のばらつきがなくなりクレームが少なくなりました。

またグリーン協同購入委員会では、環境に負荷をかけない資材を買ってメンバーで共有して使うことにより、技術を高め味や品質のばらつきも少なくなりました。


     さくらんぼの様子を見て回る横山さん




      初夏、たわわに実るさくらんぼ

・土作りを大切にしています。
同じような土壌でも作物にとって育ちやすい土の見極めが必要で、植える作物の土を知る事が一番大切です。
野菜によって必要な栄養素と不必要な栄養素があり、窒素肥料を使い過ぎると、硝酸態窒素が作物にたまり、人が食べると身体に毒になることもあります。
一般に売られている見た目の緑色がことさら濃い野菜(ほうれん草、キュウリなど)はこれが残留している恐れがあります。
ヨーロッパでは硝酸態窒素に対して厳しい規制が設けられていますが、日本は規制が緩く、ヨーロッパの
10倍ぐらいの数値が出ることもあるようです。

日本の農作物が見ため重視や経済効率中心で作られているということです。
米沢郷では収穫された作物を検査しコンピューターでデータを取り、次年度の栽培基準の参考にしています。
野菜は土の検査をしながら無農薬での栽培、くだものは山形県が決めた農薬使用基準の半分以下の量で栽培しています。


・強い苗作りをしています。
米作りの苗と同じように、野菜の苗に虫が付かず病気にならないよう種から苗を箱で育てる期間、過密にならないように隙間を空けています。

・包装にもこだわっています。
「Pープラス(鮮度品質保持袋)」を枝豆の包装に使っています。
これは一般のビニール袋より約5倍野菜が長持ちし、環境を考え燃やしても毒性が出ない素材を使用しています。

・話を聞いいて
横山さんの説明で特に印象に残ったことは、「一般の農家は農協(市場)に作物を出荷すると終わり。自分の作ったものが追えない。形のいいものだけを作ればお金にはなるが、発展性がなく持続できない農業をしている傾向がある。米沢郷では先代から受け継いだ土地を次の世代に残せるように持続できる農業を掲げている。」と言われたことです。
一般の市場に並ぶ野菜や果物は形が整い、表面が綺麗なもので、それを消費者は好んで買います。
そこではどのような生産者がどのように栽培をしたか分からず、傷みなどのクレームは販売店が対応して生産者に直接届くことはありません。

米沢郷の生産者と私たちはお互いの顔が見え、意見交換や交流を通して信頼や提携関係を築いてきました。
米や青果を食べ続けることは日本の小規模農家や産地を守り育てます。そして食料自給率を上げることにつながります。

地域内の農業で出たものをリサイクルし循環させる「自然循環型農業」の素晴らしいシステムと生産者の想いが詰まった米や青果について組合員に伝え分かって食べる組合員を増やしていきます。



米沢郷米生産者(左から)  伊藤さん、北澤さん、横山さん





 

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